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第3講 プラトンのイデアと現代宇宙論~前編~ [哲学概論]

ソクラテスが亡くなり
アテネ市民を善き魂(プシュケー)に導くという
意思を継いだのがプラトンでした。

プラトンと言えばイデア
イデアって結局何ですか?という質問を
今までどれだけ受けてきたかわかりません。
その都度説明して参りましたが
これからはこのブログの記事をみてください
といえば楽なので一石二鳥です(笑)

プラトンはこの世界は
現実の世界とは別に理想の世界があると考えました。
現実の世界を現象界
理想の世界をイデア界と言います。
まずこの対比をしっかりと理解してください。

現象界というのは、今ある現実の世界ではあるが
絶えず変化する仮の世界で、感覚によって捉えられるもの

イデア界というのは理想の世界であり
永遠不変で完全無欠な真の実在で、理性(ロゴス)によってのみ
捉えられるもの

です。

有名な洞窟の比喩がこのイデアを上手く表しています。
つまり私たちは感覚で理解できるのは
イデアの影である現実だけだということです。

現象界に生きる我々は感覚によって捉えたものを
適当に真実だと思っているが
実はそれは思い違いで
真実、つまりイデアは理性によってしか到達できない、
だから理性を磨きなさい、というのがプラトンの思想です。
プラトンは自分の思想を伝えるため
理性を磨くために
アカデメイアという学校まで作りました。
そして、その学校の生徒に次回の主役
アリストテレスがいました。

プラトンは肉体と魂(プシュケー)を分けて考えました。
肉体の牢獄という思想です。
魂は元々イデア界にいたのですが、肉体を得たことで
現象界に囚われの身になってしまった。
しかし、魂も淡い記憶でイデアのことは覚えていて
常にそれに恋焦がれているんです。
その精神的欲求をエロースと言います。
プラトンはこの魂を善のイデアに向けて肉体から解き放て
と言っているんです。
このことでソクラテスの理想、善き魂(プシュケー)が叶うと考えました。

それでは魂をイデアに解き放つにはどうすればいいか?
プラトンは
現象界で魂は感覚を経験する度にイデアを想起するのだと言いました。
そして魂の働きを三つにわけて考えました。(魂の三分説)
それは、理性、意思、欲望です。
理性はイデア界に属して「知恵」の徳(アレテー)を司ります。
意思はイデア界と現象界の橋渡しをして「勇気」の徳を司ります。
欲望は身体に属して「節制」の徳を司ります。

この三つの理性、意思、欲望が調和して十全に働くとき
理性が意思と欲望を統御してそれぞれが十分な働きをしたときに
ソクラテスが重視した「正義」が実現するとプラトンは考えました。
この理性、意思、欲望、正義を四元徳と言います。

このようにしてプラトンはソクラテスが目指していた
「善き魂」と「正義」を実現しようとしていたのです。

しかし、プラトンにはソクラテスとは違う思想もありました。
それはソクラテスがアテネ市民の裁判によって殺されてしまった
ということをプラトンは非常に残念に思っていて
これが民主主義の限界だと思ったからです。

プラトンは人には役割があるのだということを言いました。
欲望の強い人は生産者になり
意思の強い人は軍人になり
そして理性をもった哲学者こそが統治者になるべきだと言ったのです。
理性をもった哲学者こそが
知恵の徳をもって生産者や軍人を統治していくことで
真の正義が達成できると考えました。

政治家志望だったプラトンらしい考え方です。
人には向き、不向きがあって
なんでも平等にやるとソクラテスのような大賢人でさえ
死刑になってしまうところが民主主義の怖いところだと
プラントは指摘したのです。
ここはソクラテスとは考えが違う部分です。

それでは次回は
プラトンの思想を現代宇宙論風にアレンジして
神の実在の話にまで到達したいと思います。

→後編に続く


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