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私が出会った、たった一人の天才~前編~ [雑感]

私は今まで様々な世の中で言う「頭のいい人」に
出会ってきました。
しかし、「天才」とよべるのは彼一人だと
今でも思っています。

理論物理学者であれば誰でもそうであるように
私は数学に嵌っていた時期があって
高校時代には大体の大学数学は終え
自分の物理の理論を証明する
新しい数学を生みだすということに熱中していました。
当然、受験の話や学校での試験の話には
興味が一切なく
しなければいけない人づきあいのために
一応の受験に関する知識はいれていました。

そんな私が、とある場所で数学の本を読んでベンチに座っていると
となりに同い年くらいの青年が座ってきて
私の本を興味深く見始めました。
しかも普通は近付かない距離
恋人や小さな子供が近寄ってくる距離まで私に近寄ってきて
本を見ているのです。
しばらく黙って本を見ていましたが
流石にやめてくれと声を出しそうになった瞬間
彼はおもむろにズボンの中からくしゃくしゃになった
紙を私に渡し何も言わず去って行きました。

その紙を広げると
見たことのない数式が書いてある問題が
読めるか読めないかの字で書いてありました。
今の私ならそんなものはスルーをするのですが
その当時は数学が好きで好きで仕方なく
問題がそこにあれば解く、歩いていても目の前を数式が
乱舞する状態だったので水を得た魚の如くその問題の世界に
入っていきました。
入っていった…というと聞こえはいいのですが
今のようにネットもない時代
まずはその数式、問題を理解するまでに
図書館に通い一週間がかかり
そこから解くまでに二週間余がかかりました。
それを一応レポート形式にしてまとめ
どうやって彼に渡していいのかが分からないので
お決まりの読書場所で毎日レポートを持って待っていました。

毎日と言っても
最初の日に彼は来たんですが。
特に挨拶もせず私はできたレポートを彼に見せました。
そうすると10分くらいそれを食い入るように見
微笑を浮かべ、またポケットからクシャクシャの紙を私に渡し
立ち去っていきました。
その紙にはまた新たな問題が書かれていました。
見たことのない問題です。
独創的な美しい問題です。

こうして彼が問題をだす→私が解くというのが
数カ月にわたって続いたのですが
その中でいくつか会話も交わしました。

まず私の疑問の第一は
何故私が問題を解かなければいけないのか
ということです。
あれだけの問題を作る能力があれば自分で解けばいいのではないかと
いうのが単純な疑問です。
そこで「何故、自分で解かないのか?」と聞いたことがあるのですが
彼は微笑を浮かべ「解けないから君に任せている。」と言っていました。
何が何だかそのときはわかりませんでした。

また
私の書いたレポートを凄いスピードで理解しているので
一度だけある部分の数式をわざと書き間違えたことがあります。
結論は変わらないので普通は気付きません。
STAP細胞の不備でさえnatureが気付かなかったのですから(笑)
しかし
彼はその部分に来ると、うん?と首をかしげ
「ここはミスか?」と聞いてきました。
ちゃんと読んでるんだ、ということが
その時、判明しました。

私は可愛くない子供でしたので
小学生の日記や何やらで
本当に先生がそれを細部まで読んでいるのかを確かめようと思って
細かい間違えをちりばめて提出していましたが
それでも「たいへんよくできました」の判子を押され
何もなかったかのように返ってきました。
あ~この先生はちゃんと読んでないんだということを
自分の中で確かめていました。
可愛くない子供です。

今、大人になって考えてみれば
まあ1クラス42人の夏休みの日記なんて
読んでられるか、という気持ちは分かるのですが
その当時はそれが先生の軽い裏切りのように思えたのです。

→明日に続く
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